受け継がれる技と味。ずっと変わらない「恩納酒造所」の泡盛
酒造所
「継続していける泡盛づくりを目指しています」

こう話すのは、変わらない味と香りにこだわり続ける「恩納酒造所」の代表 佐渡山 誠(さどやま まこと)さんです。
始まりは小さな酒造所でした

沖縄県本島北部にある景勝地「万座毛(まんざもう)」から車で2分のところにある恩納酒造所の創業は1949年。村民10名の有志で資本を募り、もろみ仕込み用の甕(かめ)と蒸留機を設置しただけの小さな酒造所からスタートしました。

出荷された半分以上が村内で消費される泡盛は、昔ながらの伝統の造りを継承し、創業当時から変わらない味と香りを守り続けています。

「創業した頃からほとんど何も変わっていないですよ。変わったことは、泡盛のボトルにラベルを自動で貼り付けるラベラーと、洗瓶機を導入したことぐらい」と佐渡山さん。
万人に愛される泡盛を

代表銘柄は「萬座(まんざ)」。景勝地の万座に近いことと“万人に愛される”ことを願ってこのように名付けられました。 原酒は1種類ですが、一般酒(新酒)は20度、30度、44度があり、古酒は15度、20度、25度、40度、43度とバリエーションは豊富です。

「新酒はちょっとクセが強いんですけど、寝かせて古酒にすることによってとてもいいお酒に育っていきます…」と少し申し訳なさそうに話す佐渡山さん。穀物独特の焦げたような香ばしさと青々とした香りを感じますが、逆に恩納酒造所の個性として捉えるファンも多そうです。

上品な香ばしさと濃厚で独特な甘味が感じられる「萬座 古酒25度」は恩納酒造所で最も飲まれている泡盛です。マイルドな喉越しが特徴で、おすすめの飲み方は水割りやロック。佐渡山さん曰く「ラフテーなどのこってりとした料理によく合う泡盛です。お肉の脂やタレを、泡盛がリセットしてくれるんです」とのこと。
沖縄限定販売の「萬座 10年古酒 40度」は、芳醇で深い旨みが感じられる1本。チャンプルー系の料理にはもちろん、チョコレートやホワイトチョコレートとの相性もぴったりです。

そんな萬座は、泡盛鑑評会で沖縄県知事賞や優等賞を何度も受賞するほどの実力派。

「もっと泡盛を日常に!」をスローガンに2008年に発足し、泡盛の魅力を日本国内外に広げる活動を続けている「泡盛部」からも太鼓判が押されました。
“はじめての泡盛”にふさわしいNAVI

恩納村は琉歌(りゅうか)の里としても知られています。琉歌は八・八・八・六音からなる定型の短歌のこと。こちらは、琉球王朝時代に活躍した琉歌の二大女流歌人のひとり「恩納ナビ」の名にちなんで「NAVI」と名付けられた泡盛です。やさしくまろやかな味わいの古酒で、軽快な飲み口が支持され、泡盛を飲み慣れていない若い方からご年配まで幅広い世代に親しまれています。

波(なみ)ぬ声(くい)ん止まり
風(かじ)ぬ声(くい)ん止まり
首里天加那志(すいてんがなし)
美御機拝(みうんちうが)ま
波の音も静まれ
風の音も静まれ
首里の王様の
お顔を皆で拝みましょう
サンゴのためにできること

2018年に「サンゴの村宣言」をした恩納村は、サンゴ礁を保全するためにさまざまな取り組みを始めています。恩納酒造所は「サンゴの村記念ボトル」を3,500本限定で販売し、村に売り上げの一部(40万円)を寄贈。「未来の子どもたちに美しい海を残していきたいです」と話す佐渡山さんは“横の繋がり”も大事にされています。
コロナ禍には、泡盛の搾りかすを活用した商品づくりにも協力(詳しいことは次の記事のお楽しみに)。「使われなかったらただの産業廃棄物ですけど、活用できれば立派な副産物ですから」と佐渡山さん。


地域の人たちから愛され続けている恩納酒造所の泡盛は、万座毛の地域特産品売り場「SHOP MANZAMO」で購入することができます。


通常の萬座やNAVIに加え、万座毛限定ボトルや、万座毛の形をしたユニークな瓶もあり、観光客から喜ばれています。

変わらない味と香りにこだわりつつ、新しくユニークなアイデアを提案する恩納酒造所。これからどんな新商品が誕生するのか、楽しみで仕方がありません。
恩納酒造所
https://manza.jp
Photo &text:舘幸子
↓↓恩納酒造所の泡盛はこちらから↓↓
