米島酒造 <前編> 4代目田場俊之社長が語る「久米島が酒造りに適している訳」
酒造所
米島酒造株式会社(よねしましゅぞうかぶしきかいしゃ)
https://yonesima.jp/
創業:1948年
〒901-3123 沖縄県島尻郡久米島町大田499
TEL:098-985-2326
<酒造所所見学> 予約制(コロナ禍のため流動的になっております。)
沖縄本島・那覇から飛行機で約30分、フェリーで約3時間半で訪れることができる久米島(くめじま)。沖縄県内で5番目に大きな島です。
平成14年(2002年)4月1日、久米島にあった具志川(ぐしかわ)村と仲里(なかざと)村の2村が合併して久米島町が誕生しました。
久米島の海の玄関口となる兼城(かねぐすく)港のほど近くに佇む小さな酒蔵、「米島(よねしま)酒造」。歳月の流れを感じさせる緑葉に覆われた壁と、紫の蛍が舞うモダンな白壁が目印です。古き時代と新しい時代を体現する二壁からは、温故知新の精神が漂います。

1948年の創業以来、久米島のサキヌマー(酒飲み)たちの喉を潤し、こころを満たしてきた米島酒造。
那覇から久米島を訪れ、米島酒造株式会社4代目の代表取締役・田場俊之(たば・としゆき)さんにお話を伺いました。
<前編> です。
<取材日> 2021年11月18日
水源はラムサール条約に守られ、南西諸島全地質を有する稀有な久米島
「うちの酒造りに使う水は、蛍が舞うほど良質な白瀬川(しらせがわ)の水です。その水源地はラムサール条約で守られているんですよ」。
米島酒造の4代目・田場俊之さんは語りはじめました。

「浦地川、アーリ川(安里川)、白瀬川の水源地はラムサール条約に登録されている地域にあります。ですから、この先もずっと変わることなく、質の良い水が約束されているんですよ。
島内でも地域によって地質に違いがあり、ここ旧具志川は染まりの少ない“やわらかな水”です。
水の硬度は冬は37~38度、夏は45~46度。気温が低いと染まりが遅いので、硬度が低くなりますね」。
土壌に含まれているカルシウムやマグネシウムといったミネラルが水に溶け込む具合を“染まり”と表現されるのは、いかにも職人らしいなと思いながらお話を伺います。
「久米島には南西諸島のすべての地質が揃っています。中国でしか採れなかった紫金鉱(しきんこう)も久米島で見つかりました。
土壌はとても豊かで、フルーツも野菜もだまっていても育ちます。沖縄県内のすべての食材が手に入りますから、料理人には最高の島ですよ。
酒造りは水や土も密接に関係していますから、この島は酒造りに非常に適したところだと思います」。
かつて「米の島」、「球美(くみ)の島」と呼ばれた久米島。
世界的に守られた水源、豊穣な土、久米島の素晴らしさを熱く語る田場社長から、酒造りへの熱意と島の誇りが感じられました。

米島酒造4代目・田場社長オススメ銘柄
■ 地元・久米島で人気の銘柄
1.「久米島 30度」(720ml)
2.「美ら蛍 30度」
3.「久米島(一般酒)30度」(一升瓶)

旧具志川村の方がよく飲まれます。オススメの飲み方は、お湯割りです。お湯割りにすると甘みが出ます。5:5で割るのがオススメです。
■ 島外での人気銘柄
島外では「美ら蛍」が圧倒的な人気。
■ 泡盛ツウの方へオススメの銘柄
島酒や清酒を飲み慣れている方には、「美ら蛍」がオススメです。人気があり、贈答や接待にも喜ばれています。
芋や麦を飲み慣れている方には、「久米島(一般酒)30度」がオススメです。
毎年趣向が変わる「米島」はボトルカラーも中身もお楽しみ

「米島(よねしま)」は、出荷本数を絞って出荷しており、毎年味を変えています。
その年の味に合わせてボトルカラーもデザインしています。
辛口の場合はボトルに赤を入れるようにしています。赤色の入ったボトルは、3~4年寝かせていただくとバランスが取れてきます。ぜひ試してみてください。
すべての飲み方を試して。自由度の高い島酒で遊んでください
米島酒造4代目・田場社長からみなさまへ。

すべての飲み方を試してみて、 ご自分の好きな銘柄、飲み方を探してください。
島酒は、ワインや日本酒よりも飲み方の多様性があります。ストレート、ロック、割水の比率を変えてみたりと、さまざまな飲み方が楽しめます。
寒い地域でしたら「美ら蛍」を薄めて熱燗にしてみたり。その土地に合った飲み方を探すのも面白いと思います。
島酒は自由度が高いのでぜひ遊んでください。

<後編> へ続きます。
後編では、米島酒造株式会社4代目の代表取締役・田場俊之さんに酒蔵をご案内いただき、米島酒造のこだわりと酒造りに迫ります。
<しーぶん>

全長約7キロの真っ白な砂浜だけの無人島「ハテの浜」、標高310メートルと沖縄県内でもっとも高所にそびえ立つ宇江城城跡(うえぐすくじょうあと)、水深612メートルから組み上げられる海洋深層水、養殖生産量日本一を誇る車海老、国指定重要無形文化財の久米島紬etc…。
琉球国時代、那覇~中国の航海途中の「風待の島」として国際色豊かに繁栄した久米島の魅力はこの場では語り尽くせませんが、何度も訪れている久米島の新たな魅力を知ることができました。
これからは、水と土に恵まれた稀有な久米島を思い浮かべながら、米島酒造さんの島酒をいただきたいと思います。
Photographs & Text by 安積美加(Mika Asaka)
↓↓ 米島酒造の泡盛はこちらから↓↓



